みやぎ「赤旗」自然・山愛好会


   

 

「かたくりの不思議」

                 「投稿」 2,023年3月26日(日)
                               

18日(土)、終日、雨•みぞれ•雪が降る。雪混じりだが今年最初の傕花雨だ。20日(月)太白山の「くわがたの森」を歩く。雨の恵みで入山ロまでの道端や空地には「スイセン」「ムスカリ」「オドリコソウ」「クロッカス」などが顔を見せている。

「くわがたの森」は「カタクリ」群生地の一つ、しかしまだ一輪も開花していなかった。ずっと前からの疑問が今日も湧いてきた。「太白の道」を挟んで隣接の左側(センター側)一帯は、外側から見る限りでは「くわがたの森」と環境に差異は全くない。地続き、平坦に広がった地形、日当たりや土の硬度や風の当たり具合はいつでも同じだ。そんな一帯に中級の太さの落葉広葉樹 が同程度の密度で成長している。まるで双子の場所だ。しかしセンター側には「カタクリ」が全くでないのだ(「マルハダケブキ」も同じ、キノコは何種類かのキノコが同じ時期に出る)。何年も前 から一本だに目にしない。全く同じ環境なのに何故こうなのか?「カタクリ」が完全に隔絶されているのは何故なのか?わかる人は教えてください。

センター広場や蝶の広場ではちらほらと数本の「カタクリ」が開花し、「シュンラン」や「ショウジョウバカマ」もあちこちで開花していた。遊歩道脇の「マンサク」は終わりに近づき、かわりに「ヒメカンスゲ」 が多く咲く。いよいよ春満開近しだ。

「ショウジョウバカマ」にも不思議がある。太白山では主に各遊歩道の北東斜面の日当たりの良い場所に出るが、何故だかどの遊歩道でも左側斜面は全くでない。斜面の向きだけでこんなに 極端になるものなのか?そして「見晴らしの道」のピーク直下の抜け道の両脇が最大の群生地になっている。ただこの場所は、他の場所と異なり道は木々に覆われ日当たりも風通しも悪い。 今年もどこよりも早く多くが全面開花直前だ。こんな場所が「ショウジョウバカマ」が好む環境なのか?もしそうならちょっと変態的な花の感がする。

船形連峰もニ口山塊も相当の新雪が積もったのだろう。力強い白銀が戻っていた。